日銀のETF:出口戦略と世界不景気

投資家タケ:自由への第81歩

 

どうもタケです。

今回のテーマは【日銀のETF:出口戦略と世界不景気】についてです。

 

日本の株式市場においては2008年のリーマンショック以降、現在まで高値で水準しています。

2012年の第二次安倍政権と黒田バズーカによって、量的金融緩和が行われました。

これにより、日銀はETFと呼ばれる株式投資信託を購入しています。

その効果によって、日経平均株価は2012年以降は上がり基調を保っています。

しかし、日銀のETF買いも永遠には行うことができません。

どこかのタイミングでこれまで購入してきたETFを少しずつ売却して現金に変えなければなりません。

そうなると、どこのタイミングで株を売却し現金化するかが将来の経済の「分岐点」だと思います。

当然ですがETFを売る場合には、購入金額よりも高値で売れなければ損失を出すことになるのです。

つまり、今後日銀がETFを売却する時に株価が大きく下がってしまうことで、1990年代のバブル崩壊のような不良債権が積み重なるのではないかと私は予想します。

これがETFの出口戦略の難しさです。

ETFを買い続ければ株価を保つことはできますが、日銀が市場から徐々に退出することで一気に不良債権などの副作用が出るのではと思います。

 

ETF(上場投資信託):少数企業などへ銘柄指名で購入するのではなく、幅広く複数の企業の株をまとめて買う方法。ETFを買うことで日本株を万遍なく購入することができる。日銀がETFを買うことで日本株の底上げができる。

 

日銀とETF(上場投資信託)

日銀のETFは年金機構に次ぐ第2の大株主に

日本株式においては日銀のETFによる株の買い占めは24兆円に達しました。

年間約6兆円のペースで買い進めていることになります。

日本株式市場の中で一番の大株主は年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の40兆円です。

そして、ETFと年金を合わせて64兆円になりますが、これは日本株式市場の時価総額の10%を占めるともいわれています。

日銀は大量のお金を刷って年間6兆円のETFを買い続けている状況ですが、年金運用のお金の半分以上も占める割合となっているのです。

この状況は正常だと思いますか?

景気を上向かせるには大量のお金を市場に流すことは有効な方法だと思いますが、その後の後処理である大量に買ったETFの現金化(出口戦略)が非常に困難な状況にもなると思います。

ETFを大量に購入して景気が上向くと実感できていれば問題ないと思いますが、現実はどうでしょうか?

我々一般人が好景気と感じるのはほぼ皆無だと思います。

私はETFを大量に買ったことで、結果、将来へ負の遺産を引き継がせることにもなるのではないかと不安になります。

 

外国人株主は売り基調

日銀がETFを買うと株価が上がります。

ということは、誰かが所有する株式を日銀が買うETFへ売却しているということです。

誰かとは、外国人投資家と言われる人です。

2018年の日本株の売買において、外国人は売り越しでした。つまり、外国人の大量売りに対して日銀がすべて吸収していたということです。

日銀が買うETFはすでに24兆円を超えている状況です。

このまま日銀がETFを買い進めていくことは日本の株式市場の仕組みが歪んでいくことになる原因だと思います。

 

日銀が日経平均を買い支え

現在の日経平均株価は22000円前後と高水準を維持しています。

これは、市場が決めた価格というよりも日銀のETFに買い支えられているという状況です。

さらには、年金運用のお金も40兆円ほど運用されているということですから、公的な資金で高値を維持しているとも言えるでしょう。

日本企業の「儲け」に関しても2019年現在で下振れ感も出てきている状況です。

それに対して、株価が高値水準するということは「日本企業の将来への期待」か「日銀のETFによる買い支え」です。

日本企業に関しては、今後は儲ける力が弱まっていくことで株価も下がっていくことになるでしょう。

日銀のETF買いがどこまで下支えできるのかは非常に疑問です。

 

ETFの出口が日経平均の下げ場?

日銀のETF買いも永遠に行えるわけではありません。

ETF買いによって景気上昇を誘発することができれば、日銀のETF買いなしにも株価は上昇していくことでしょう。

その時に、徐々にこれまで買い進めてきたETFを損失なく「うまく売却」することができれば、これまでの貯まったETFを売却していくことができます。

しかし、下げ相場でETFを売却するような状況であれば大きな損失を被ることにもなるのです。

 

出口前に株価が下がれば不良債権に?

日銀のETFに関しては、いずれはどこかのタイミングで売却をすることが前提です。

しかし、日経平均が上がる状況でない場合や、日銀の売りに対して買いの注文が入らないと、日銀の売りによって株価が下がってしまう状況にもなります。

しっかりと買手が日銀の売りを吸収する状況でなければ、上手く売却することは不可能です。

もし、買手が付かない場合や、24兆円ものETFを引き受ける先がない場合には「不良債権化」するか「塩付け状態」になるリスクもあるでしょう。

 

日銀はETFを機構に切り離す?

日銀によるETF買いは残高が24兆円に達するなど、この後どのような対応を取るのかが注目を集めます。

そもそも先進国で、金融緩和を目的に株式を購入した中央銀行はなく、日銀の対応は正しかったのかは未知の世界です。

今後はもし不良債権化するようであれば、ETFを日銀から切り離し、独立法人などにETFを移すのではないかと思います。

その後、独立法人によって徐々にETFを長期間かけて売却していくシナリオです。

このようなやり方は、バブル崩壊後の銀行が不良債権を処理した方法です。

いずれにせよ、買った24兆円ものETFはいずれは現金化されるということです。

 

金融経済が実体経済へ悪影響か?

リーマンショック前の2006年から10年で世界のお金の量は76%増加しています。

日銀だけがお金を大量に刷っているわけではありません。

世界的にもお金を大量に市場にばら撒くことで景気を誘発するようにしているのです。

しかし、これらの政策によって恩恵をうけているのは一部の投資家だけです。

我々一般人が景気良くなったと実感できない状況や、給与が増えるような状況でなければ本当の意味での景気対策は失敗していると思います。

世界的にも富裕層がますます富み、中間層と下位層はますます貧しくなっていきます。富の一極集中によって格差も広がっているのです。

 

まとめ

・日銀のETF買いは24兆円に達し、年金運用資金40兆円に次ぐ大株主

・ETFによって日経株価が下支えられるが、外国人投資家は売り越している

・日銀が購入した24兆円分ものETFはどこかのタイミングで売却される

・損失なく上手く売却できなければ不良債権化するリスクがある

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